【ゴースト施工ショップ 探訪レポート No.05 】~ゴースト愛に溢れるコンプラ徹底のガラス専門店~ くるまのガラス屋さん@青森・岩手

~ゴースト愛に溢れるコンプラ徹底のガラス専門店~ くるまのガラス屋さん@青森・岩手

法令遵守した施工を通じ、「ビジネスとしての収益増加」「ユーザー満足の向上」の両面でゴーストを活用しているリーガルゴーストショプ(LGS)加盟店をご紹介。

 

今回は、施工ショップの中でもとりわけ精力的にウェブでの情報発信に取り組む青森県のクルマのガラス屋さん(自動車ガラス販売八戸)。ウェブでゴーストフィルムを調べたことある人ならYouTube動画を見た人もいるかもしれませんが、可視光線透過率測定に関してや車種・ガラスの違いなど細かく言及し、その濃い内容を高頻度に配信。フィルム施工店とはまた異なるガラス専門店ゆえの徹底ぶりが、業界内外から支持されています。

 

プロショップ様におけるゴーストの取り扱い方、ユーザー様における施工ショップの選び方のご参考になれば幸いです。


▲八戸市に本社を構え、青森・岩手県に7店舗を展開

ガラスを外してフィルム施工 そのメリットは?

 

プロのカーフィルム施工とDIYの違い…。LGSの特徴でもあるPT-500を用いた可視光線透過率測定もさることながら、施工そのものの仕上がりも大きく異なります。とりわけカーフィルム専門店よりも一歩踏み込んだ施工を行なっているのがこのくるまのガラス屋さん。なんとガラスを1回外してからフィルムを貼り付け、その後にガラスをまた装着しているのです。

 

依頼する側にとってのメリットは、ずばりキレイな仕上がりとトラブルリスクの軽減。ゴーストフィルムを貼ることが多いフロントガラスは、車種によっては角度が寝ている場合も多く、埃などの空気中のゴミが入り込まないようにキレイに貼るのが難しいもの。加えてフロントガラスの下のダッシュボード奥には電子装置が満載で、プロはもちろん対策をしているものの、施工液が垂れて最悪壊れてしまうリスクも全くないわけではありません。クルマのガラス屋さんが行う「ガラスを外してからフィルムを貼る」方法では、貼りやすい姿勢でキレイにフィルムを貼ることができ、もちろんダッシュボード奥に液体が垂れてしまう危険性もゼロ。ガラスの脱着自体も専門技能を要しますが、近年ではそれに付随するエーミングという作業(衝突被害軽減ブレーキなどのADAS用カメラの再調整)も必要なため、施工費や納期の点ではガラス専門店だからこそのフィルム施工法といえるもの。適法性だけでなくそうした作業品質の面でも、より一層の安心感をもって預けられるショップです。

 

ただ、キレイかつ安全な仕上がりの一方で、当然のことながらガラス脱着の工賃や、車種によってはエーミング費用がかかってしまうため、単純な施工費としては他店よりも高くなってしまうことも。それでも「くるまのガラス屋さんでしっかり貼ってもらいたい」という顧客は一般カーオーナーでも新車ディーラーなど事業者でも後を絶たないようです。

 

ちなみにカーフィルム施工はDIYでも貼ること自体はできてしまう作業で、また昔から親しまれてきた商品ということもあり、ビジネス的には「工賃を安く買い叩かれがち」なところも。その点、ただ貼るだけでなく「ガラス脱着しての施工」という工程を通じて高い品質を可視化することで、事業面としても適正な価格でカーフィルム施工を提供できるそうです。

ガラスの破損リスクが高い融雪地帯では一際重宝されるガラス修理の専門店

 

ガラス事業と親和性の高いカーフィルムをはじめ、コーティングなど各美観サービスも展開

 

安心の受付対応。個人規模の多いディテイリング専門店と異なり従業員数は約60人に上る

 

ガラス専門店ゆえの高いコンプラ意識

 

施工方法も独特ならば、コンプライアンスの徹底具合もカーフィルム専門店とは一線を画します。
少し前まではガラス修理も無資格で営業できる事業でしたが、2020年から施行された特定整備制度により、対象車両の「ガラスの脱着」作業が国の認証を受けた事業者のみが行える作業になったからです。
特定整備はADAS(先進運転支援システム)の安全機能を担保するための制度。この制度の対象車両の場合、ガラス脱着を含めた特定の整備作業ではエーミングが規定されていて、特定の設備・人員を配置した事業者がこれを行う必要があります。つまり、元々ガラス修理は専門性の高い技術サービスでしたが、今はそれに加えてエーミングに対応する設備・人材・ノウハウや法律的な認証も必要なのです。

 

1973年創業と50年にわたって安全・安心なカーライフを支えてきた同社は、この法規制の変更にも迅速に対応。最低限のコンプライアンス基準となる法令だけでなく、国際的な第三者認証機関テュフラインランドジャパンが展開する「ガラスリペアショップ認証」も取得するなど、事業・サービスの「品質の見える化」を積極的に推進しています。
そしてカーフィルムに関しても、リーガルゴーストショップの制度発足や可視光線透過率測定器PT-500が発売される前から「法規に則った施工」を実践。保有するPT-500や前身モデルPT-50を用いて自社でも適法なフィルム施工を提供するほか、周辺の新車ディーラーや整備工場に入庫したフィルム装着車の測定もサポートするなど、地域における健全なカーフィルムの普及に一役を買っています。

 

ガラス修理という歴史ある基幹事業を手堅く進展させる一方で、ゴーストフィルムのような先進的商品も果敢に取り扱うくるまのガラス屋さん。佐藤敦彦取締役専務は「鈑金塗装も似ているかもしれませんが、ガラスの修理も自らしたいと思うお客様はおらず、基本的に事故など残念な出来事とともに仕方がなく依頼されるもの。修理だけでなく、お客様が貼りたいと強く思ってお問い合わせくださるゴーストフィルムは、早くから取り扱いたいと思っていました」とその背景を説明。
まずはコンプライアンス意識の高い自社の社長やスタッフを説得すべく法規関係や適法性、製品特性を念入りに調査し、同社の厳格な基準でも問題なく扱える製品ということをクリアにした上で佐藤専務念願の導入に至ったそうです。

 

国の制度や国際的第三者機関の認証と同じく「お客様に安心を与える材料」としてLGSを掲示

 

可視光線透過率測定に関しては、LGSの加盟要件となっているPT-500だけでなく、前身モデルや簡易測定器など幅広い機器を用いて自社で検証

 

当初は同社内でもフィルム関連の法規への理解が十分でなく、佐藤専務が時間をかけて情報を収集。それゆえに法的根拠を打ち出すLGSへの共感も強い

 

プロもアマも参考になる動画配信

佐藤専務のゴーストフィルムへの強い想いは、同社公式アカウントのYouTube動画を見ていただければ一目瞭然でしょう。ゴーストシリーズの多岐にわたる製品の紹介をはじめ、500本以上もの動画を高頻度で配信し続けています。また、一般的に施工ショップのウェブ発信情報だと施工製品や施工事例、自社の技術・設備紹介などの割合が多い中、配信本数だけでなく1本1本の内容に凝っているのも佐藤専務のこだわりが感じられるところ。
色味が気になるゴーストフィルムの構造発色を視覚的にわかりやすく紹介している各商品紹介はもとより、可視光線透過率測定をはじめとした車検・法規にまつわる解説、車種や純正ガラスの種別のフォーカスした施工可否など、配信動画にはガラス専門店こその知見がふんだんに凝縮。ゴーストフィルムの施工を検討するカーオーナーはもちろんのこと、カーフィルム施工のプロ(いわば同業)にとっても参考になる情報も少なくないそうです。

「自社のことを知って欲しい」。その一心でネタの考案から撮影までを一手に取り仕切って動画配信を続ける佐藤専務。弊社宮地代表と対談していただいた動画も公式チャンネル内で配信中ですので、同社店舗がある青森・岩手県周辺のカーオーナーに限らず、ゴースト各製品に興味があったり検討されていたりする方は一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

ちなみにゴーストフィルムの施工に関しては、「ガラスを脱着してからのフィルム施工」が絶対的に正解なわけではなく、最低限の内装脱着でキレイに仕上げるプロもいれば、価格優先でガラスも内装も脱着しない施工法も。LGSでは「PT-500を用いた可視光線透過率測定」という適法性に関わる基準は設けているものの、施工法に関しては様々な特性の施工ショップが集まっています(ガラス脱着パターンは少ないですが)ので、カーオーナー様のご要望に叶うLGSを探していただければ幸いです。

 

ゴースト愛に溢れる佐藤専務。営業車にも施工済みで、もちろん保安基準適合。(右:ファンキーゴースト・プリズム99/左:ファインゴースト(AR87)SP2022弊社代表の対談動画も配信されている同社公式YouTubeチャンネル。ゴーストを気になっている方はぜひ一度ご高覧を

 

取材協力:くるまのガラス屋さん

2023/04取材当時